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2004年 08月 11日
この方は存在自体がもうボサノバみたいだと思う。「オノリサ」って名前からしてボサノバの響きがあったりして。声だけで音楽のジャンルが成立しちゃうし。きっと、こういう音楽をやるために生まれて来たんだなと、思えてしまうような人。
もしそういう宿命が雅楽とか日本の伝統芸の社会だったり、クラシック畑だったら、たぶん当人は重いだろうし、すごく苦労するんだろう。でもボサノバって発想が、そういう芸術ジャンルとはまったく逆なような気がする。 たとえばクラシックなら聴く方も聴く方で、演奏する側の緊張感というものを感じ取って、繊細につむがれた音を集中して聞き取ろうとする。終わったときに思わずスタンディングオヴェイションをしてしまうような、そういう聞き方をする。でもボサノバは全然違う聞き方を要求されるでしょう。「あなたはそこにいて、だら〜っとして力を抜いて、ただ耳から入ってくるものをひたすら楽しんで下さい」「ああ、ぼく、許されていいんですか?解放されていいんですか?」そんな感じ。天気のいい日曜日の昼下がりにワインを飲んで、でれ〜っとしてても罪悪感のかけらも持たなくていいんだよ、って言われている感じ。 これはもう、演奏者がリラックスして楽しんでないと、聞き手だってそうはならないと思うんだな。 日本で南米の音楽がかなり受け入れられているのは、そういう、ただただ気持ちよくてのべ〜っと出来る感じが、普段の生活の中に少ないからじゃないかと、おもう。 で、小野リサさんの声。これはぼくにとっては至福といってもいい。ひたすら気持ちいい。あと、発音ですね。彼女のポルトガル語の発音が、すごくきれい。あ、ポルトガル語としてきれいという意味ではないです。そこまでポルトガル語のことは知らないし、他のネイティブの発音と比べていい、と言う意味ではなく。彼女の発音が、なぜかすごく気持ちよく聞こえる。その証拠に、彼女がユーミンの「あの日にかえりたい」で日本語を、そして、「Dans Mon île」というアルバムでフランス語で唄っているのを聴いても、やっぱり気持ちいい。 よく音楽は数学的な芸術だというのを聴くけど、ボサノバは絶対違うような気がする。これは左脳では分析できない。 「のべ〜」「だら〜」「でれ〜」 しかし、日本語って便利な言葉だな。 いけない。小野リサなんか聴いて、だら〜っとしているわけにはいかないんだ。今日は早めに仕事に行かなくちゃ。ではでは。
by nico
| 2004-08-11 08:47
| にこの耳
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